●Prologue
 旅行から1週間前の2月初旬の週末、O氏と
「来週、3連休だねぇ」
と話していたら、突然、旅行に出掛けよう!という企画が持ち上がる。
そこで、
「何処へ行こうか?」
 という話になり、JR東日本の「3連休パス」を使用する事に決定する。
この乗車券は、JR東日本の全区間の他、JR北海道の函館までの区間が新幹線・特急を 含み、3日間乗り放題というお得な乗車券である。しかも4回まで指定席を使用する事が でき、ゆったりと座って行く事が可能である。
 で、訪れる場所を決める事になるが、
「フリー区間で一番遠い函館へ♪」
という、あまりにも安直に決定(笑)
 場所が決まれば乗車券を購入するのみ!JRの駅へ行き乗車券を購入。同時に指定券も押 さえる事にする。
東京~八戸間の新幹線は無事に取得できたが、八戸から先の特急が満席で取得できない。 仕方ない自由席にしよう。
 そして、2月9日(金)の深夜、私の自宅に集合し、明日に備え寝る事にする。
何故、集合が深夜になったか? それは、遅くまで残業があったから、というのは嘘で、 単純に飲んでました(笑)


2007年2月10日(土)
●早起き!
 朝4時に起床し、最寄駅へ行き、始発電車に乗車する。今回は荷物が多く、リュックの 他にキャスター付きのバッグを持ってきている。海外旅行に行くより明らかに荷物が多い (笑)
始発電車にぎりぎり間に合い、下北沢、代々木上原を経由して大手町へ向かう。大手町よ りJR東京駅まで地下通路を進んでいく。結構遠い。やっぱり荷物が多いかなぁと後悔し ても時遅し。

下北沢駅 地下鉄はがらがら@代々木上原

●朝一の新幹線
 大手町より長い地下通路を通ると東京駅丸の内口に出る。いつ見ても美しい駅舎である。 バッグから三連休パスを出し、改札を通り、新幹線ホームへ移動する。さすが3連休!早 朝にも関わらず大勢の人がごった返している。
 新幹線ホームで弁当を購入しようとすると、なんと、大学時代の先輩Tさんに会う。何 という偶然!
 Tさんは、先日の夜、愛知県より「ムーンライトながら」に乗車し、東京駅で東北新幹 線に乗車して盛岡を目指すとのこと。乗車する列車は我々と同じであるが、乗車する号車が 異なる為、少し話した後、弁当を購入した後、別々の車両に乗り込む。

東京06:00 → 八戸09:08 はやて71号 八戸 8071B

 列車は、ほぼ満席で八戸を目指すが、仙台で若干下車する。その後は爆睡して気がつくと 八戸手前。盛岡に到着するまでにTさんの車両に行こうとしたが、既に時遅し。それにし ても、東京~八戸間を約3時間で行けるのだから速くなったものである。

丸の内北口到着 ドーム状になっている天井
番線案内板がフルカラー! 行先掲示板もフルカラー!
「はやて」八戸行き ホームの様子
本日の朝食「鳥めし」 中身

 八戸で約1時間後の「スーパー白鳥1号」に乗車する予定だったが、臨時の「つがる71 号」青森行きに連絡するとのこと。しかも、グリーン車以外は全車自由席!ここから先の 座席指定券を持っていない我々にとっては嬉しい列車である。

八戸09:26 → 青森10:31 つがる71号 青森 8091M

 この列車、グリーン車以外全て自由席になっている。これに乗って青森まで先に行って も結局、青森で1時間待つ事になるが、買い物が出来るだろうと判断。乗車することにし た。車両も空いていて、とても快適である。
列車が発車して暫くすると検札がやってくる。が、どうも様子がおかしい。普通、検札と 言えば大抵1人で来るものであるが、車掌の他にスーツに腕章を付けた人もいる。どうや ら一部指定席を発売してしまい、指定券の払い戻しを行っているらしい。一人一人の乗客 に指定券を持っていないかを確認している。大変な作業である。
 八戸を出て暫く進むと、列車は太平洋沿いを走る。私のお気に入りの区間である。新幹 線が新青森まで延伸すると乗る機会が激減するだろうから、この景色を気軽に楽しめるの も今のうちである。

八戸駅到着 つがる71号
海沿いを走る 青森到着

●雪が無い!!
 列車は定刻に青森に到着する。とりあえず改札を出る。すると雪が無い!!
青森までの山間部等は雪が見られたが、青森市内では殆ど雪が残っていない。今年は雪が 少ないと聞いていたが、ここまで少ないとは...
 青森駅で1時間程度の待ち時間があるので、まずは函館までの指定券があるかを確認す べく「みどりの窓口」へ。しかし、結果は満席。これで函館までの立席がほぼ決定(涙)
 その後、コンビニATMで所持金を補給し、酒・つまみを購入後、再び改札口に入り列 車を待つ。

青森ベイブリッジ 雪が無い青森駅前

●立ち飲みデッキ
 ホームに着くと、僅か1両しかない禁煙自由席には長~い列が。見た瞬間に「座れない」 と容易に判断できる長さである。最も、列車が入線して車内を見た瞬間に誰一人として 座れない事が判明するのだが(涙)

青森11:19 → 函館13:14 スーパー白鳥1号 函館 4001M

 列車のドアが開くと愕然。既にデッキに人が大勢いて、間違いなく列に並んでいる人は 乗る事ができない。青森で通勤ラッシュの様な光景を見るとは。仕方なく別の車両から乗 り込む事にする。後方の車両でデッキが比較的空いている車両に乗り込む。後方とは言え、 既に2人のおっさんが居る。我々を含めて4名。これなら立ち飲みも可能である。
 ドアが閉まり、これ以上、人が乗って来ない事を確認した後にO氏と乾杯! 八戸駅で 待って乗れば良かっかと判断を誤った事を後悔するが、既に座る事は不可能。車窓を見な がら酒を楽しむ事にする。暫くすると、車内販売のお姉さんが来ると、2人のおっさん達 もビールを購入して、全員酒飲み状態。まさに「立ち飲みデッキ」(笑)
 列車は蟹田、中小国(なかおぐに)と過ぎ、津軽線から海峡線に入る。速度を上げ、青 函トンネルへと突き進む。飲みながら談笑していると時間はあっと言う間に過ぎるもの、 あっと言う間に青函トンネルを抜け、函館に到着。

自由席の長~い行列

デッキで立ち飲み

車窓より函館山を望む 函館駅到着
改札口の様子 新しくなった函館駅

●太っちょバーガー
 既に昼過ぎなので腹も減ってくる。今回の旅の隠れた目的に「地元のB級グルメ満喫」 を掲げている。函館はO氏が見つけた函館ローカルのハンバーガ屋チェーン店「ラッキー ピエロ」へ向かう。
ここの名物は
「太っちょバーガー」
文字通り、食べると太りそうなハンバーガーである。さすがに私はパスして、通常メニュ ーの人気No.1と言われる
「チャイニーズチキンバーガー」
を注文。それにしても、何故「チャイニーズ」なのだろうか?

 カウンターで注文し、座席に腰を下ろし暫し待つと、「太っちょバーガー」以外のハン バーガーが到着。
 さすがに時間が掛かるのかなぁ?と思っていると突然、鐘を鳴らしながら 「太っちょバーガー」到着!なかなか面白い演出である。 注文した人は恥ずかしいだろうけど(笑)あまりにも多くの食材を挟んでいる為、倒れな い為に串が刺さっている。
 2人共美味しく完食して店を後にする。
食後、予約した宿まで歩いていく。15分程で到着。今日は温泉付きのホテル、その名も 「函館温泉ホテル」である。

「ラッキーピエロ」入口

チャイニーズチキンバーガー 名物!!「太っちょバーガー」

●散歩
 宿で少し休憩した後に、まずは函館駅へ向かう。明日使用する指定券を発券してもらう。 我々が予定した列車は空席があり、無事に発見完了。その後、函館市電に乗りつつ函館の 街をぶらぶら歩く。さすがに函館とは言え、2月の北海道。とても寒い。
 しばらく街を歩いた後、宿に戻り夕食を採る。旨っ!やっぱり寒い冬は鍋に限る!

夕食。冬はやっぱり鍋! ごちそうさまでした!

●時間は有効に
 夕食を採ったら腹一杯で苦しくなってくる(笑)
しかし、ここは函館。夜景を見ないと何も始まらない。私自身、函館山へは3回登った事 があるが、未だに頂上から夜景を見られた事が無い。今回は4回目になり、是非とも見た いところ。
 さて、この時期、函館山へはロープウェイで登る必要があり、その乗り場は山を少し登 った場所にある。ここからロープウェイ乗り場へ行く為には、最寄の市電の電停まで10分 弱歩き、市電に乗り、ロープウェイ乗り場の最寄の電停から坂を上る必要がある。今回泊 まった宿は、風呂、料理共に申し分無いが、交通がWeak pointである。
 どうしようかなぁ?と考えながら宿を出ると、目の前にタクシーを降りる人を発見!こ れはチャンス!
O氏の了解を取り付け、早速タクシーを捕まえ、ロープウェイ駅まで行ってもらう。旅行 中の少ない時間を有効に使わないと。2007年1月の台湾旅行に実践したWさんの行動パタ ーンである。やっぱりタクシーは速い!あっと言う間にロープウェイ乗り場に到着する。

●100円の夜景
 ロープウェイ乗り場に着くと、なんと雪が降っているではないか!これじゃ夜景どころ ではない。ただ、O氏は初めて函館山に登るという事と、折角ここまで来たのに折り返す のは勿体無い!という事で駄目元で登ることにして切符売り場へ行く。
「往復券ください」
「現在、頂上から夜景は見れませんが宜しいですか?」
「OKです」
 という事で往復券購入。ロープウェイ乗り場の列に並ぶ。雪が降っているものの長い列 ができている。香港人(多分)の団体が来ている様で広東語があちこちで聞こえてくる。 なんか、函館山では無くVictoriaPeakへ登るような雰囲気である。最も、香港はロープウェ イではなくケーブルカーだし、第一雪は降らない。
 ロープウェイに乗り込み、出発すると、直ぐに視界が悪くなる(涙) 登れば登る程見 えなくなり、頂上の視界はほぼゼロ。4回目であるが、今まで一番見えない。本当に何も 見えないのである。これじゃ、100万$どころか100円の価値も無い。どうも私と函館との 相性は良くない。香港のVictoria Peakは3回訪問して3回共見事な夜景を見れたのだが。
 ただ、雪は直ぐに止んだので、暫く様子を見ることにする。展望台で待つと寒いので、 その下のカフェで暖かい物を飲みながら待つ事としよう。
 夜景を見る為か、店内の照明は暗めに設定されている。ムードも良く、デートコースと してピッタリである。今回は男2人での入店であるが(笑)
暖かいミルクティを飲みながら外の景色を見るが、晴れる気配は無い。結局、撃沈し、4 回目の夜景訪問も失敗。泣く泣くロープウェイを降りる事になる。次こそ!見事な夜景を 見たいものである。

函館山 濃霧で前方すら見えません
喫茶店で休憩 函館ロープウェイ

●気を取り直して
 頂上からの夜景が見れなかったが、せめて函館の夜景を!という事で、ロープウェイ乗 り場から歩いて坂を降り、港付近の夜景を見に行く。港付近にはレンガ倉庫のライトアッ プがある。こちらは霧に邪魔される事も無く良い感じである。函館の夜景を楽しんでいる 途中、函館山を見てみると、なんと

頂上が見えているでは無いか!!

 我々が下山してから晴れた様である。またしても函館との相性の悪さを感じてしまう。 但し、既にロープウェイは終了しているので登る事はできない。また、冬季は函館山への 登山道も閉鎖されているのでタクシーで登る事もできない。タクシーで登れたとしても、 ここまでタイミング良く曇ったり晴れたりすると、タクシーを使ってまで登る気は出ない が。

 函館の夜景を楽しんだ後、タクシーでホテルへ戻り、温泉タイム♪ 夜景を見て冷え 切った体を温める。ここの温泉はとても温まる!とても良い!泉質的には付近にある温泉 「谷地頭温泉」とほぼ同一である。
 風呂上がりはO氏と晩酌。ビールが旨い!明日の予定を簡単に決めた後、就寝。

氷のライトアップ(その1) 氷のライトアップ(その2)
倉庫のライトアップ 倉のライトアップ


2007年2月11日(日)
●朝食
 朝6時過ぎに起床し、まずは朝風呂!ここの宿は風呂から海を眺める事ができる。とて も気持ちよい。風呂上りは朝食。ここの朝食はバイキングであった。

朝食はバイキング! ごちそうさまでした!

●観光
 9時頃宿をチェックアウトする。今日は11時の列車に乗り、青森方面へ移動する為、2 時間程観光可能である。O氏が朝市へ行った事が無いとの事だが、朝食をしっかり採った為、 既にお腹一杯。と言う訳で別の場所へ行く事にした。まずは、函館駅構内のコインロッカー に荷物を預け、行動開始!
 今回訪れた場所は湯の川温泉の先にあるトラピスチヌ修道院。函館駅前より市電で終点、 湯の川まで向かい、そこからタクシーに乗る。湯の川からトラピスチヌ修道院へはバスで も行く事ができるが、2時間しか無い為タクシーを利用。
 修道女が生活している為、残念ながら建物内部の見学は不可能である。内部は見れなく ても外観を見る事はできる。レンガ造り建物はとても見ごたえがある。また、敷地内には 資料館が併設されており、こちらは見学可能である。
 修道院の知識を吸収した後は売店で土産を購入し、函館駅へ戻る。

トラピスチヌ修道院 聖母マリア像

聖ミカエル像 路面電車で駅へ戻る

●本州へ戻る
 函館駅には11時15分頃到着。列車発車まで10分強しかない!
急いでコインロッカーから荷物を取り出し、発車3分前に列車に乗り込む。結構ぎりぎり である。席に座るタイミングとほぼ同時に列車は動き出す。

函館11:28 → 青森13:36 白鳥20号 八戸 4020M

我々が乗車した車両は半分程団体客で埋まっている、3連休という事もあり団体客が多い のだろうか。昨日、青森から函館へ向かう時と違い、全員着席できている模様である。

青森駅到着 ホームの様子

ホームには「連絡船」の案内が今に残る

●リゾートしらかみの旅
 青森からは本日の目的地である五所川原へ向かう。白鳥20号が青森到着後に、五所川原 へ直通する臨時快速があるので、それを利用する。こちらの乗車券は前日に函館にて購入 済みである。

青森13:50 → 五所川原15:11 リゾートしらかみ4号 秋田(五能線経由)8524D

乗車後、車内放送にて
「本日の座席指定券は全て発売済み」
との放送がある。つまり、満席らしい。事前に買っておいて良かった。

 この「リゾートしらかみ」は雄大な日本海沿いを走る五能線用の観光列車として運転さ れており、大きな窓、展望ラウンジ等、車窓を楽しめる様に工夫が随所に施されている。 また、車内では津軽三味線の生演奏を行う等、粋な計らいもあるのだが、生演奏は五所川 原駅を過ぎてから行われる為、五所川原で降りる我々は楽しむ事ができない。うーん、残 念。
 列車は弘前、川部と方向転換を繰り返し、川部より五能線に入る。青森市内は雪が積も っていなかったが、五能線からの車窓は雪景色一色である。列車は定刻通りに五所川原駅 に到着。
 五所川原駅到着後、明日の弘前までの指定券を押さえる。時間の都合上、五所川原から 弘前まで「リゾートしらかみ」を使用する必要がある。無事に購入する事ができ、明日の 弘前までの確保を完了。

リゾートしらかみ 車内の様子
五能線を行く 五所川原駅到着
JR五所川原駅舎 こちらは津軽五所川原駅

●B級グルメ
 本日の宿へは五所川原駅前のバスターミナルより17:00のバスに乗車して向かう。 逆に早く行きたくでも乗車するバスは1日4本(日・祝日は3本)しかないローカルバス 路線である為、今から17時までバスが無く、行く事はできない。
 バスに乗る時間まで2時間程あるので、荷物をコインロッカーに預けて暫く五所川原の 街を歩く。まず、街中に出る前にバスの乗り場を確認し、乗車券を購入しておく。

 今回、五所川原ではB級グルメを楽しむ。今回は「あげたいの店」へ向かう! 五所川原で知る人ぞ知るB級グルメらしい。旅行前、Internet上で地図を検索しているの で、特に道に迷わずに到着。それにしても寒い!暖冬とは言え、冬の青森である。 風がとても冷たい!「あげたい」のノボリを見つけ、早速店内へ。店内は暖かくホッとする。

 早速、3つ程注文する。待っている間、地元の人がぽつぽつと買いに来る。
5分程で、「あげたい」到着。座席があるので、店の中で食べる事ができる。

たい焼きを揚げただけのシンプルなものであるが、脂っこく過ぎない。
とても旨い!!
3つ購入したが、あっと言う間に完食!あるだけ食べられそうな「あげたい」でした。 五所川原駅からも近く、持ち帰りも可能。五所川原を訪れた際はお勧めの店です。

 その後、五所川原名物「立佞武多(立ちねぶた)」を展示している「立佞武多の館」を 訪れ、お土産を購入する。すぐに見学したい所であるが、時間が無いので明日、改めて 訪問する事にする。
 土産購入後、本日の宿へ向かうべく、五所川原バスターミナルへ戻る。17時のバスは 最終の為、逃す事はできない。

「あげたいの店」到着。風が強く、外は寒いっ!

あげたい。サクサク感がGood!!

●本日の宿へ
 定刻17時丁度にバスは出発。バスは岩木川沿いの土手を進んでいく。30分程で終点「豊 川」に到着。あれ?我々が降りるバス停である「稲垣温泉」には着いていない??
 寝ていない上、バス停は車内の電光掲示板で表示される為、通り過ぎる事は無い。 終点なので、とりあえず運賃を支払い降りる事にする。

降りる際、運転士に
「稲垣温泉へはどの様に行けば良いのでしょうか?」

と訪ねると、

「ここで、終点だけど、町を一回りしてから折り返すので、このまま乗車して」

とのこと。
なるほど、これで納得。
ただ、折角、自動放送設備があるので、放送内で一言言う、またはA4用紙1枚で良いの で路線図を用意するなどの配慮が欲しいと思う。

本日の宿は
「稲垣温泉ホテル 花月亭」
である。O氏 Choiceの宿である。早速Check inする。手続き完了後、部屋に通される。 清潔、かつ広々とした部屋で満足。 早速、冷え切った体を温めるべく温泉へ!とても心地良い! 風呂で体を温めた後は夕食。今回は部屋食と、とても楽!
 食後、再び風呂に入り、晩酌してから就寝。

バスに乗車 今日の部屋。広くて快適!
本日の夕食 ごちそうさまでした


2007年2月12日(月)
●朝風呂
 朝食の前に朝風呂。温泉旅館では3回は風呂に入りたい。 8時に食堂にて朝食を食べ、9時前にCheck outする。帰りは五所川原駅まで送迎して頂 く。

朝食。いただきます! ごちそうさまでした
部屋から外を望む 帰りは駅まで送迎♪

●立佞武多の館
 昨日、少しだけ立ち寄った「立佞武多の館」へ向かう。入口で本日弘前まで乗車する 「リゾートしらかみ」の座席指定券を提示する。指定券を提示すると入場料が割引される。
 中に入ると、いきなり、で~ん!と「立佞武多(立ちねぶた)」が現れる。

開口一番「でかっ!!」

 建物で言うと4階以上はあろうか、とても大きな「ねぶた」である。これが実際に五所 川原の「ねぶた祭り」で使われている。 しかも、この「立佞武多(立ちねぶた)」は一度廃れてしまった物を少ない資料で最近復 元させたという。
 何故廃れたか?というと、明治以降の日本の都市で20m以上も高さがある「ねぶた」を動 かす際の問題を考えると、すぐに判る。そう、電線に引っかかり、そのような高さのある 物を動かす事はできない。その為、「ねぶた」は青森の様に縦ではなく、横に広がったり して変化していく事になる。
 1度は廃れてしまった「立佞武多(立ちねぶた)」を90年振りに復活と言うのだから、 復活させた方の苦労は、すさまじいものだろう。苦労に苦労を重ねたのは容易に想像でき る。この資料館では「立佞武多」を色々な角度から見る事ができる。
 まず1階で見上げる形で見てから、エレベータで3階へ移動し、ビデオ映像を見る。そ の後、再びエレベータで4階まで登り、「立ちねぶた」を見ながら1階まで回廊を下る。  この「立ちねぶた」は是非、本物を見て欲しいと思う。あまりの大きさに感動する事、 間違い無しです!
 尚、現在、立佞武多を祭りで実際に動かす会場は道路を横切る電線は1本も無い等、 配慮されている。

迫力の立佞武多! ゲームキャラの立佞武多も

 見学後、6階食堂で軽食しつつ休憩。O氏と今後の予定を相談する。
その後、3階にある「立佞武多製作所」へ行く。ここでは祭りで使用する「立佞武多」を 実際に作成している。現在、年間1台の「立佞武多」を作成し、それを3年間使用してい るとの事である。実際に、私が訪れた際に立佞武多が作られていた。
 中に入ると、スタッフの方から

「こんにちは」

と挨拶される。スタッフの方の暖かさが伝わってくる。
 実際に製作している現場の為、邪魔にならないように見学させて頂く。ねぶたの裏側な ど、祭りでは決して見る事ができない部分を見る事ができた。この、ねぶたが完成したら、 どの様になるか、是非、五所川原のねぶた祭りを訪れてみたい。
 最後に1階土産コーナーで酒とその摘みとして「焼鯖寿し」を購入して立佞武多の館を 後にする。

まずは小休止

いざ!製作現場へ!! 立佞武多の裏側。電飾は白色電球!

顔モジュール 完成が楽しみである

●ストーブ列車
 立佞武多を見学した後、五所川原駅に戻る。と言っても、JRではなく津軽鉄道の方で ある。ローカル線の駅にも関わらず、駅構内は激混みである。その中には団体客も多数混 ざっている。ここに居る人の殆どは津軽地方の風物詩にもなっている「ストーブ列車」に 乗る為である。かく言う私も同様であるが。
 まずは出札口にて津軽五所川原から終点、津軽中里までの往復分の乗車券を購入する。 列車に乗る前、係員からアナウンスがある。列車は2両編成であるが、1両は団体で貸切 扱いになるらしい。また、混雑の為、もう1両通常のディーゼルカーが連結されていると の事で、そちらの利用も促されている。しかし、我々も冬の風物詩であるストーブ列車の 旅を楽しみたく訪れている為、ディーゼルカーに乗っては意味が無い。

 改札口が開き、徐々に乗客がホームへ向かう。列車は全席自由席である為、早い者順で ある。急いで列車へ向かい、ストーブの近くの座席を押さえる事に成功!これで、ストー ブ列車の旅を存分に楽しむ事ができる。
 出発時、雪が舞う。ストーブ列車は雪が降れば振るほど旅情が沸く。
車内では先ほど購入した鯖寿しを食べながら日本酒を飲む。今の日本で、このような旅情 溢れる列車に乗れる事に感動!
しかも、冬限定とは言え、この列車は定期列車である。

津軽五所川原 11:35 → 津軽中里 12:24 津軽鉄道 津軽中里 151レ (ストーブ列車)

前述の通り、客車は2両、その後ろにディーゼルカーを繋げおり、合計3両編成。客車は 旧型客車である。 元々は客車を3両繋いでいたとの事であるが、整備面で色々問題があるらしい。地方ロー カル鉄道の厳しい懐事情が判る。

津軽五所川原駅ホーム ストーブ列車
鯖寿し 雪景色の中を行く

 ストーブは「だるまストーブ」で1両に前後2台設置されている。すぐに火力が落ちて しまう為、定期的に車掌が車内に入り、ストーブの火力調整を行う。このストーブはとて も手間が掛かる。 手間が掛ける分、車内はとても暖かい。また、乗客がスルメ等を持ち込み、ストーブの上 で焼く事ができる。これも、この鉄道の風物詩である。我々が乗車した列車でもスルメが 焼かれ、車内にスルメの香りがする。
 スルメが焼けると、周りの乗客にお裾分け。我々も頂く。ありがとうございます。

津軽中里 11:46 → 津軽五所川原 13:34 津軽鉄道 津軽中里 152レ (ストーブ列車)

 津軽中里では、一旦下車した後、再びストーブ列車に乗車する。乗車前に津軽中里駅に 併設されているスーパーで酒を補充する。帰りは2両中、1.5両が団体客による貸切扱い である。3連休という事もあり多くの団体客が乗車するらしい。しかし、連休と言う事は 団体だけではなく、一般客も多く乗車している事になる。その為、一般客の一部は3両目 のディーゼルカーに乗車せざる人も出てくる。一般客が軽視される現実は快く思えないが、 津軽鉄道にとって団体客は貴重な収入源。鉄道が維持される為には一般客である我々は我 慢せざるを得ないかと思うと複雑な気分になる。
 津軽鉄道は沿線に太宰治の「斜陽館」等、見所もある。今回は単純往復になってしまっ たが、再訪時は沿線にも立ち寄りたいと思う。

「だるまストーブ」とスルメ! 車掌が定期的に石炭を汲む

終点では機関車を付け替える 終着駅 津軽中里駅

●再び「立佞武多の館」へ
 五所川原駅到着後、再び「立佞武多の館」へ行く。この施設がとても気に入ってしまっ た。6階の食堂へ行き、蕎麦を食べる。旨い!
 食後、近くの市場等を巡りつつ五所川原駅へ戻る。後は東京に帰るだけである!

本日の昼食 市場を散策

●帰京
 残念ながら楽しい3連休も終了。一気に東京へ戻る!

五所川原 15:12 → 弘前 15:50 リゾートしらかみ3号 弘前 8523D
弘前 16:05 → 八戸 17:48 つがる30号 八戸 30M
八戸 18:56 → 東京 22:08 はやて32号 東京 3032B
東京 22:45 → 新宿 22:58 かいじ123号 甲府 5023M

 リゾートしらかみは乗車率7割程度。ちょい乗りという事もあり、座席は余裕でゲット できた模様である。雪景色の中、弘前へ向かって進む。
 津軽からは始発駅である弘前の時点で立席が居る程の状況。明らかに3連休パスによる 混雑である。この混雑の中、喫煙車ではあるものの空席をゲットし、八戸まで立席という 自体を避ける事ができた。但し、私にとって喫煙車は辛いが、疲れた状態で立ち続けるよ りかは楽である。3連休中に雪が降った様で3日前は殆ど雪が無かった所にも雪があった。
 八戸から先の「はやて」は軒並み満席。3連休の最後で東京に戻る人が大勢居るらしい。 我々が1週間前に指定券を押さえた時、既に3列席の真ん中しか空いていなかった事を考 えると、その時点で殆ど空席が無かったと思われる。
 上野到着時、列車遅延の為か暫く待たされる。多少ダイヤが乱れている様である。結局 15分程度遅れて東京駅に到着する。
 東京からは中央線に乗車。時刻表を見ると、少し待つと特急がある事が判明!折角の3 連休パスなんだから、特急に乗らないと!!
という事で新宿まで快適な特急で帰宅するのであった。(完)

リゾートしらかみ 車内の様子
雪景色を行く 八戸駅にて


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